AKB48のシングル曲「ヘビーローテーション」や「フライングゲット」などの振り付けを手掛けた牧野アンナ氏(46)がプロデュースする公演「ヤバいよ!ついて来れんのか?!」が東京・秋葉原のAKB48劇場でスタートした。芸能一家に生まれ、安室奈美恵(40)ら数々のスターを輩出した「沖縄アクターズスクール」のインストラクターとして活動するなど、芸能界において数々の功績を残してきた牧野氏は48グループメンバーからは“鬼軍曹”として恐れられている。そんな彼女がこのタイミングで手掛けた公演は業界内で大きな話題となり、17日の初日には多くの報道陣が詰めかけた。
牧野アンナとは一体どんな人物なのか。彼女の足跡を振り返りながら、48グループにもたらした影響力の大きさを検証していく。(zakzak編集部)
■自身のアイドル経験を生かして後進を指導
牧野氏は、日本の芸能界に偉大な足跡を残した一大芸能一家「マキノ家」に生まれている。明治時代から300本以上の時代劇映画を製作して“日本映画の父”と呼ばれたマキノ省三氏を曽祖父に持ち、祖父は映画「次郎長三国志」「丹下左膳」などの監督・マキノ雅弘氏だ。父は沖縄アクターズスクール校長のマキノ正幸氏(77)。俳優・津川雅彦(78)も親戚(しんせき)関係にある。
そんなサラブレッドとして生まれた彼女は1987年、15歳でソロアイドルとしてデビューしている。1stシングル「Love Song探して」は「ドラゴンクエストII」の「ふっかつのじゅもん」入力画面で流れる同曲に歌詞を乗せたもので、ダンサブルなアレンジでリリースされた。92年には安室が参加するアイドルグループ「SUPER MONKEY’S」のリーダーとして再デビュー。後に安室は当時のレッスンを振り返り、「沖縄んアイドル」(琉球放送)において「アンナが怖くて…『やる気がない。態度が悪い』ってメンバーから外されたり…」と指導の厳しさを告白している。デビュー前は牧野氏がセンターを務めていたが、その後、安室にバトンタッチ。彼女のカリスマ性に圧倒され、牧野氏は沖縄アクターズスクールのインストラクター、振付師の道へ進む。
以降、SPEED、三浦大和(30)などのダンス指導やダウン症の子どもにダンスを教える「LOVEJUNX」の代表としても活動。2008年からAKB48グループの振り付けに関わり、「大声ダイヤモンド」「言い訳Maybe」「RIVER」「ポニーテールとシュシュ」「#好きなんだ」など、多数のシングル表題曲をキャッチーなダンスで表現してきた。
■「中途半端、やめなよ!」“鬼軍曹”の地獄の特訓
「地獄の特訓」と自ら語る熱烈指導で知られる牧野だが、SKE48には、結成初期から関わり、「死にものぐるいでやれ!」と叱咤(しった)激励してきた。当時11歳だった松井珠理奈(21)が注目され、SKE48だけでなくAKB48のセンターも務めたが、そのことに牧野氏は雑誌「BUBKA」の取材で「選ばれた人の足を引っ張るようなことは絶対するな」とコメント。そして「誰かが(東京に)行ったら、『SKEの宣伝をしてこいって応援するぐらいの気持ちがなければ、SKEはAKBには勝てない。だからくだらないイジメみたいなことは、絶対にしちゃいけない』って言ったんです」と助言している。
牧野氏の手腕で“ダンスのSKE48”というイメージが定着する中、チームS3rd「制服の芽」公演は、AKB48グループで最もハードな振り付けが施された。そのレッスンで牧野氏は「中途半端、やめなよ!」とゲキを飛ばし、「ピノキオ軍」で腰をかがめて行進する振りでは、ついに松井玲奈(26)が倒れ込んで泣き出してしまうこともあった。
それでも曲を止めることなくレッスンは続けられた。しかもそれが「珍しいことではない」と語られる映像が公開されると、いつしか牧野は“鬼軍曹”としてファンの間で伝説的に語られるようになる。その“Show must go on”の精神を活写した過酷な練習風景は、映画「アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48」でも、垣間見ることができる。
その後、AKB48では、チーム8、「AKB48グループ ドラフト会議」などのメンバーも牧野氏が指導。「AKB48ネ申テレビ」(CS・ファミリー劇場)で放送されたチーム8の合宿レッスンでは、踊れない谷川聖(17)らを一旦稽古場から出すが、「練習はしたんだと思う。だけどそれが相手に伝わるものでなければ全く意味を持たない。ワンチャンスで相手に認めさせるのがプロ」とプロ根性を注入した。相手に分かる言葉で論理的に説明するのも牧野氏の指導者としての手腕だ。
牧野氏は自身の指導法について、その理由を2016年9月29日放送の「AVALON」(J-WAVE)で明かしている。
「私自身が15歳のときにアイドルデビューしたのですが、周りにチヤホヤされた結果、すごく生意気になってクビになってしまったんです(笑)」と告白。そして「クビになった後に、頑張るチャンスを一度ももらえないまま終わってしまったことをすごく後悔しました。なので、自分が指導側になったときには、本当のことを言って、強烈に叱ってあげられる大人になろうと決めました」と付け加えた。
■「ヤバい」公演セットリストの狙いと込山との“バトル”の真相
3日、SHOWROOMで牧野アンナプロデュース「ヤバいよ!ついて来れんのか?!」公演の開催が発表されると、牧野氏は「一回本気で向き合いたい。最高の経験させてあげたい」と意気込みを語り、「メンバーもファンも覚悟してほしい」と宣言した。レッスンが始まると、参加メンバーのSNS更新は確実に減り、ハードなレッスンで疲労困憊(こんぱい)になっていることをうかがわせた。
17日、初日の目前に控えた中、昼に関係者向けのゲネプロが行われた。AKB48劇場の内には、BGMとして「Love Song探して」が流れ、座席で見守る牧野氏も肩でビートを刻み、定刻が来るのを待っていた。
ゲネプロスタート。幕が開き「恋愛総選挙」のイントロが流れると、メンバーたちは厳しいレッスンを耐え抜いた自信と気迫をみなぎらせ、はちきれんばかりの笑顔でパフォーマンスを繰り広げた。
「12月のカンガルー」「ホライズン」とハードな楽曲が続き、メンバーたちは、まさにカンガルーのように飛び跳ね、額から汗をしたたり落とした。この2曲について牧野氏は会見で「“鬼”だったかなって思ったんですけど、ここで終わってもいいだろうって疲れ方をしているところから『ホライズン』で、追い込まれたときに出るパワーを見せたかった」と説明した。
ユニット曲では、込山榛香(19)、武藤小麟(17)、行天優莉奈(19)が「ナットウエンジェル」を披露。納豆のように糸を引くセクシーさを見せつけた。ちなみに同曲のレッスンでは、牧野氏と込山との間に一悶着(もんちゃく)あったことが会見で明かされている。牧野氏が「本気でやって!」と言っても、中途半端だったため、「それ本気なのかよ?」と問うと、込山はガンを飛ばしてきたという。
牧野氏は「AKB史上私にケンカ売ってきたの初」と驚きながらも、その後、2人で話し合った結果、込山は次のレッスンで注意するところがないほどの成長ぶりを見せたという。その姿に牧野氏も感服。「彼女の腹のくくり方、覚悟の持ち方は、なるほどチームキャプテンを背負っている」と感じたという。
一方の込山は猛省しつつ、「AKBって振り付けをそろえるよりも、個性を出して自分の魅力をどれだけファンの方に伝えるかと思っていた。でも、アンナ先生のおかげで自分のダメなところ、気づかなかったことに気づかせていただいて、キャプテン修業になりました」と感謝した。
また村山彩希(20)、横山結衣(17)の「Green Flash」では、シングルとは打って変わったブラックコンテンポラリーなダンスを披露した。この点について牧野氏は「シングルの振り付けでお願いされたのは『なるべくフォーメーション移動とポーズで見せてほしい』だったんです。本当は『もっとこうしたかったな』とずっと引きずっていて、もっとドラマチックに感情を爆発させるところと、静と動を見せたいと思って、村山を見たときに(理想の)『Green Flash』できる!って思って、この曲を入れようと思いました」と説明。さらに「横山もスケジュールで出られることがわかって、高度なことを求め、ただ上手に踊るんじゃなくて、そこにあふれてくる“思いが振りになる”というテーマに掲げて、宿題に出しました」と狙いを明かした。
そして後半曲については「彼女たちの表現力と奥深さも見せたくて、『これからWonderland』はとにかくセクシーでゴージャスな世界観を、『Get you!』では、カッコよく、はっちゃけてロックな世界を。そして、『ピノキオ軍』でクレイジーになる。ダンスナンバーでも全然違う3つの顔を見せて、『全部の方向に振り切れ』と」と強調しながら、コンセプトを語った。
アンコールでは「未来とは?」「次のSeason」を編成。さらなる飛躍が期待されるメンバーたちの心境をアピールし、ラストスパートの完全燃焼をあおる構成にした。締めには、夢を追う仲間との絆を歌った「旅立ちの時」を配置。熱狂的な公演に余韻を与えることで、情感あふれる公演を見事に作り上げた。
会見では、ここに至るまでに紆余(うよ)曲折あったことが明かされた。牧野氏は前夜、「リハーサルする必要もない、こんなひどいの」と一度帰ったことを告白。当時のメンバーが牧野氏に「OKをもらうためにやっている」状態だっため、先輩後輩関係なく本音で目標を語り合う結束力を求めて、話し合いを行い「『とにかく吐き出せ!自分の思いを』と煽りまくった」と説明した。
さらに牧野氏は「本気を感じるのは村山だけだ」としながら、村山には「私がいなくなっても、緩んだりしたら、あなたが気づいてみんなを引っ張らなきゃいけないんだ」と要求。村山に責任感を植え付けたことで、全員の意識が覚醒。メンバーも自発的にレッスンを行うまでに成長したのだという。
■村山「20人全員がステージに立ってからが“本当の初日”」と涙
迎えた17日夜の初日では、メンバーたちは磨きをかけたパフォーマンスでファンを魅了した。行天は「絶対忘れられない初日にしたい」と意気込み、MCでは達家真姫宝(16)が「『推定マーマーレード』の最初の笑顔ができなくて、振り向くイントロを20回ぐらい練習した」と裏話を告白した。佐藤栞(20)もその過酷さを「レッスン中、みんなが飲み物を買うので、自販機が釣り切れになった」と説明した。
公演の後半では、村山が涙ながらに「初日を迎えるまでに20人でたくさんレッスンをしてきました。20人全員がステージに立ってからが“本当の初日”だと思うので、初日が一番最高ではなく、千秋楽までどんどんよくしていけるように、20人で力を合わせて頑張っていきたいと思います」とコメント。ステージに立つのは毎回16人だが、“20人でチーム”という高校球児の“全員野球”ばりの固い結束を打ち出した。精神的支柱を任され、“仲間のために泣く”村山の姿は、まさに初代総監督・高橋みなみ(27)をほうふつさせた。
そんな村山の思いもあり、5回目なった23日の公演には、かつてチーム8の合宿で退場させられた谷川、一度は初日メンバーとして発表されながら、変更となった長友彩海(17)の姿があった。谷川は「アンナさんに(チーム8の)合宿でできなくて、追い出されてしまって。そのとき、いただいた名前のシールを勉強机に貼っていて、見ると思い出がフラッシュバックしてしまう。でも、今日出られて見返せるように頑張ります」とあいさつした。残りの2人はまだ公式にはアナウンスされていないが、“本当の初日”を迎えた際、公演のグレードはもう一段階上がっているはずだ。
■牧野氏の“闘魂注入”が促した人間的成長のドキュメンタリー
牧野氏とメンバー20人が“1対20”ではなく、“1対1”で20人で向き合った今公演。ハードな練習を積み、アンナイズムという“闘魂注入”されたメンバーは実質1週間という短期間で険しい階段を駆け上がった。
若手メンバーも成長ぶりを実感している。久保怜音(14)は「『12月のカンガルー』で、アンナ先生に『笑顔しかできない』といわれて、みんなの前で1人で踊ったんです。それをやったことで『こんな表情が自分にもできるんだな』と感じました」と自信たっぷりに語った。西川怜(14)も「こてんぱんに言われて、すごい悔しくて、絶対見返そうって思って、頑張りました」と笑顔。行天は「『他人から頑張ってるって思ってもらえなかったら、それは頑張ってない』って言われて、短期間だったけど、自分の中で意識も変わった」と自己分析した。
牧野氏は現在のメンバーと、大島優子(29)ら「ヘビーローテーション」(10年)時代の初期メンバーの違いについて「初期のメンバーは、『自分はこうしていきたい』という意志が強くありました」と解説。一方、現在のメンバーには「すごくいい子でやりやすいんです。でも、突き抜けて頑張るわけでもないけど、手を抜くわけでもない。だから誰がどんな子なのかっていう色が見えない」と感じていたという。そこで牧野氏は全員と向き合い、全力でぶつかり合うことで本音を引き出すことに成功した。個性の片鱗(へんりん)を見せ始めたメンバーに「自分をさらけ出す勇気を持たないと、前のメンバーは超えられない」とエールを送った。
公演期間中は引き続き牧野氏の指導が行われる。牧野氏はTwitterで「初日明けてからやりたい事が今まではたくさんありました。外部の人間なので依頼がなければ携わる事が出来ないジレンマ。でもプロデュース公演は千秋楽までは少なくとも関われます。体の使い方、作り方。パフォのクオリティーをさらに高めていくためのレッスン。精神面でのフォロー。今回はやれる!」と充実感をにじませている。
いろんな口コミを見てみたけど
・実際に体験した人の口コミは信頼できる
・やらずに騒いでる人の口コミは基本的に悪評を書いている
ような気がします。
違うかな?
どれだけ簡単に効果がでるかは、
口コミからはわからないけど、
【短期間】といっても
さすがに3日間~2週間って・・・
かなり怪しい感じがするのは私だけかな
けど本当に効果が出るならやってみたい★
事実、ずーっと悩んでるわけだし
早くコンプレックス解消したいよ。
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