歌って踊れて司会もできるアイドルが数多く在籍するジャニーズ事務所で、俳優を“本職”としている。毎年のように主演映画が公開される人気俳優だが、30代になってからは自身に課せられたものに変化が生じているという。
「これは芝居をやっている自分も、会社員をやっている友達も同じなんですが、責任ある立場に置かれる年齢になってきたなと感じているんです。“軸の強さ”が求められているんだと思います」
俳優業の出発点は1997年のNHK朝の連続テレビ小説「あぐり」。まだ子役だった。
「初めてのドラマで、芝居も何も分かっていない状態でした。泣くシーンもあったんですが、芝居で涙を流すなんてやったことがない。でも、なぜかうまく指示通りに泣けたんですよ。それで褒められたもんだから、調子に乗っちゃったんですね。『あれ、ちょっとうまいんじゃない?』って」
以後は第一線を走り続け、キャリアは20年を超えた。
「子役だったら『あの子、なかなかうまいね』と呼んでもらえたりするのかもしれませんが、この年齢だと、ある程度はできて当たり前。演じる役柄も以前とは変わってきました。だから与えられたハードルを自分でさらに上げて、跳び続けなきゃいけないんです」
ちなみに“少年”生田斗真とはどんな人物だったのかというと、「クラスの中心にいるお調子者タイプでしたね。いつも皆とワーワー騒いで、女子や先生から注意を受けていました」。
撮影現場を「数カ月に一度のクラス替え」という言葉で表現する。時には初顔合わせがあり、時にはなじみの人との再会がある。そしてクラス全員が一丸となって作品に挑むのだと。
「だからこそ面白い。俳優はギター1本で何でもできるミュージシャンと違って、共演者、監督やカメラマンといったスタッフとのチームプレーが欠かせないですからね」
主演最新作である25日公開の映画「友罪」(瀬々敬久監督・脚本)は、「トラウマになっちゃうかも」と本人も語る問題作だ。原作は神戸児童連続殺傷事件から着想を得た薬丸岳氏の同名ベストセラー小説で、主演のオファーを受ける前から、その世界観に引き込まれたという。
ジャーナリストの夢破れて町工場で働き始めた益田(生田)は、自分のことを一切語らず他人との交流を拒む鈴木(瑛太)と少しずつ友情を育んでいく。だが彼らの住む町の近くで児童殺人事件が起こり、次第に益田は鈴木が17年前に世間を震撼(しんかん)させた凶悪事件の犯人「少年A」なのではないかと疑い、調査を始める。それは益田自身がかつて犯した“罪”と向き合うことでもあった-。
「エンターテインメントの世界に生きる者としての使命を感じながら撮影に臨みました。これはどういう形であれ、映像に残しておくべき題材なんだと。ずーんと重い作品ではあるんですけど、目を背けてはいけないことでもある。すごく意義のある映画だと思っています」
同世代のこれまた人気俳優、瑛太とダブル主演というのも、本人にとって意義深いことであるようだ。
「彼との共演は3回目です。最初の出会いは20代前半で、その頃と変わらず心に熱いものを秘めている人ですね。自分がどう見られるかということは度外視して、作品のために尽力する。僕とも通じるものがあるんです」
同世代の俳優仲間の活躍が、自身の役者魂に火を付けているのだ。
「あいつも頑張ってるんだから、自分も頑張らなきゃっていうのはあります。だから映画にしろ演劇にしろ、胸が張れないことはやりたくない」
良い意味で「芝居の振り幅がありすぎる」というのが、瀬々監督による人物評。さらに年齢を重ねていけば、軸の強さに深みと渋みがプラスされていくかもしれない。
「そのためにはもっと勉強しないといけませんね」
来年放送のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」出演も控えている。求められるハードルがさらに高くなっても、果敢に飛び込む覚悟だ。(ペン・磯西賢)
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